【Ｐマーク取得時の5つの勘違い（２/７）１.取ってしまえばこっちのもの？】

　１.取ってしまえばこっちのもの？

　取引先から「早くＰマークを取ってもらわないと仕事が出せなくなるよ。」と言われてとにかく認証を受けたいので取るだけ取ってしまいたい・・・

　このように、「とりあえずＰマークを取るだけでいいです。」というお話をお聞きすることがあります。ちょっと待ってください。Ｐマークは取った後が大事なのです。
　JIS Q 15001　は「個人情報保護マネジメントシステム要求事項」(以下PMS)という題名がついています。JISではPMSを確立するために、ＰＤＣＡサイクルを回す仕組みを作り上げることを要求しています。
Plan（計画）→Do（運用）→Check（点検）→Act（見直し）→さらにＰ→Ｄ→Ｃ→Ａと回し続けることになります。

　Ｐマークを取るだけでその後のことを真剣に考えないとPDCAサイクルを効率的に回せなくなり、2年後の更新を通ることができなくなるのです。
「2年間だけＰマークが使えればいいや」という方は別として（この場合でも事件や漏洩事故の可能性が高くなり非常に危険ですが）結局は何のために取得したのか最終的には会社に損害を与えることになってしまいます。

　また、すぐにＰマークを取りたいという要望もよく出てきますが、Ｐマークの申請は1回PDCAサイクルを回した上で規定、様式、 記録類を整備しておこなう必要があるためじっくり社内体制を確立して適正に運用を行わないと必要以上の指摘を受けることになり結果として許諾を得るまでに時間がかかってしまうということになってしまいます。

　たまに、一部のコンサルタント会社で「２週間で申請できます。」とかの宣伝文句を見受けますが、果たしてその期間で十分にPMSを確立できるのか疑問に思うときがあります。

　当社では、なるべく早めにという要望には極力お答えいたしますが、以上の理由をよくご説明して取得までの手法及び取得後の特に運用面での重要性をよく勘案してコンサルタントを進めてまいります。