【プライバシーマーク制度とJIS Q 15001】

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プライバシーマーク制度とは

 プライバシーマークはJIS Q 15001への適合性の評価


 プライバシーマーク(Pマーク)は、第三者機関、財団法人「日本情報処理開発協会(JIPDEC)」によって運用されている適合性評価制度です。
 プライバシーマークとは、日本工業規格(JIS)が定めた「個人情報保護マネジメントシステムの要求事項(JIS Q 15001)」への適合性の評価となります。

 JIS Q 15001とは


 JIS Q 15001は1999年に通産省より告示された日本工業(JIS)規格です。
 JIS規格で管理システム(Q分類)の規格番号(15001)という意味で 「個人情報保護マネジメントシステムの要求事項」と呼ばれており事業者が保有する個人情報を保護するための方針、組織、計画、実施、監査および見直しという マネジメントシステム(MS)を構築するための要求事項をを網羅したものです。

 JIS Q 15001の要求事項は、個人情報保護法、政府の基本方針、分野別ガイドラインを経営に織り込むための規格となっています。

 つまり「プライバシーマーク制度」とはこのJIS Q 15001に適合して、個人情報について適切な保護措置を講ずる体制を整備維持している事業者等を認定して、 その旨を示すプライバシーマークを付与し、事業活動の展開にプライバシーマークの使用を認める制度です。

 JISQ15001を購入するには


 JIS Q 15001は 日本工業標準調査会(JISC)JIS検索のページより「JIS規格番号からJISを検索」検索ボックスに 「JISQ15001」と入力して「一覧を表示」ボタンを押すとPDF形式で閲覧することができます。(このサイトから購入はできません)

 JISQ15001は財団法人「日本規格協会 」より販売されており、 サイトより購入することができます。自社でプライバシーマーク取得を目指す事業者はぜひJISQ15001を購入してまず目を通すことをお奨めします。
JIS Q 15001販売ページ 個人情報保護マネジメントシステム―要求事項(JIS Q 15001)

 プライバシーマーク制度を構成する付与機関と指定機関


 プライバシーマーク制度には指定機関の任命やプライバシーマーク付与申請の審査・認定及び付与を担う付与機関「日本情報処理開発協会(JIPDEC)」と、 事業者からのプライバシーマーク付与申請の受け付け、申請内容の審査・調査・付与認定などを行う「指定機関」の二つの機関が存在します。

 御社の業種・サービスが指定機関に属している場合は該当指定機関へのPマーク申請が可能となります。 指定機関一覧(JIPDEC)

 プライバシーマークは個人情報保護に限定された指標


 プライバシーマーク制度は個人情報を保護するための個人情報に限定された指標です。改正前のJIS Q 15001:1999は「個人情報保護に関するコンプライアンス・プログラムの要求事項」でした。
 2006年に改正されたJIS Q 15001:2006は「個人情報保護に関するマネジメントシステム-要求事項」となり法令遵守からより具体的に PMS(個人情報保護マネジメントシステム)を構築して実施しマネジメント・サイクル(PDCA)を作り上げることが明確化されています。



次のページ >> PMSとPDCAサイクル


【コラム】
 ISMSとは

 企業の情報資産全体を守る安全管理の指標としてプライバシーマーク制度とは別に「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」があります。
 ISMS(ISO27001)情報セキュリティマネジメントシステムは、第三者機関、財団法人「日本情報処理開発協会(JIPDEC)」によって運用されている適合性評価制度です。

 ISMSもプライバシーマーク制度同様に情報を守るための管理策をPDCAサイクルを確立運用している企業を認定するという点では共通しています。

 しかし、プライバシーマークは個人情報が適切に管理されていることに限定して認定するのに対し、 ISMSは個人情報に限定されない企業内の重要な情報資産全体に対して適切なセキュリティ管理がなされているかを認定します。

 プライバシーマークとISMSでは管理する情報の範囲がちがいます。 プライバシーマークの取得は事業者単位であり、ISMSは事業の単位で取得できる点なども異なっています。

 ISMSは国際的なスタンダード規格の導入という意味では取得のハードルはプライバシーマークより手間もコストも高くなっています。

 ISO27001は国際標準化機構(ISO)の規格ですが 日本工業標準調査会 (JISC) ではJIS Q 27001として策定されています。
 ISMSの詳細は日本規格協会・マネジメントシステム審査登録・製品認証で確認できます。

 プライバシーマーク制度はあくまで個人(顧客)情報保護するための仕組みであり、ISMSは自社の情報資産を保護するための仕組みです。

 ISMSとプライバシーマークどちらの制度を取得するべきかは(あるいは両方)自社の業界でのポジションと取得に必要なコストと手間も考慮して判断する必要があります。


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